eden* They were only two, on the planet.

ブランド
minori (作品ページ
発売日
2009/09/18
プレイ時間
5時間〜8時間
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eden* They were only two, on the planet.
レビュー更新日
2009/09/21

 はじめに

 本作eden* They were only two, on the planet.は、全年齢対象商品ですが、同時発売された別売りの追加ディスクeden* PLUS+MOSAICと合わせることで18禁ゲームとなる特殊な形態です。

 公式発表では「基本的に更新データを適用した場合も同一の作品と考えます。」となっておりますが、本レビューでは別物と考え、別々にレビューします。
 尚、eden* PLUS+MOSAICのレビューの閲覧は、本レビューの後を推奨します。

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 eden* PLUS+MOSAIC (レビュー・感想)

レビュー

 100年後の地球破滅を予見し地球脱出を余儀なくされた人類は、そのために必要な科学力の溝を埋めるべく、遺伝子操作により高い知能と不老長寿の体を持った新人類「フェリクス」を生み出す。

 それから99年の時が流れ、特殊部隊上がりの軍人、主人公「榛名 亮」は、地球脱出計画の核となったフェリクスの少女「シオン」護衛の任に付く。

 このほんの少し妙な任務が、
地球最後の恋物語の始まりとなる……

eden* They were only two, on the planet.

全体の感想

 選択肢・分岐なしの1本道で、とても短いゲーム。5時間程でやり終えてしまった。おそらく音声を最後まで聞きとおす人でも10時間はかからないだろう。

 物語は大きく分けて、主人公の任地でありシオンが働く研究所での「研究所編」と、主人公がシオンと共に逃げた後の「逃亡先編」に別れる。

 このうち「研究所編」は、主人公の特殊部隊上がりという設定をうまく生かしたシリアスなシーンや、逃亡劇の始まりがあることから、全体を通して緊張感のある素晴らしい出来になっている。

 しかし、「逃亡先編」では一転してその緊張感が失われてしまい、ただただ(ゲーム内の)残された時間を消化していくだけ。迫る「終わり」との葛藤などもうまく伝わってこない。萌えの観点で見てもここがポイントになるのだが、結局尺が足り無すぎて消化不良気味。

 シオンと主人公の恋愛模様も微妙なもので、無理すれば恋愛関係にならなくても話が成り立ってしまう。わざわざ追加ディスクまで用意してエロゲーという土台(あるいはギャルゲーという土台)に上がってこなくでもいいだろうと感じる。もしかしたらメーカー側も、この土台で発売することは不本意なんじゃないだろうか。

シナリオ

 おそらく製作意図としては「死生観」のようなものを扱いたかったのだろうけれど、そういうのはあまり伝わってこなかった。ゲーム自体の尺が短いせいだろうか?一応それを見せようとした流れはあるのだけど、結局はただ定められた終わりに静かに向かっていっただけに思えた。

 しかし研究所編は、やはり尺の足らなさは感じるものの緊張感が秀逸で、個人的にはこの流れを引っ張って半バトルものとしてやって欲しかった。研究所編のサブヒロインともいえるラヴィが魅力的だったこともあり残念。

グラフィック

 minoriお得意の目パチ・口パクに加え、「立ち絵」を用いずに全編1枚絵のCGによって構成される。かといって使いまわしが過ぎる印象は無く、ゲーム全体の尺と比べると非常に大量のCGが用意されている。これだけ凝った作りだと尺の短ささにもある意味納得してしまいそう。

システム

 不足はなし。

 音楽や音声終了までクリックで進まない演出が多々あり、少しイライラすることはあるものの、バックログでは音声自動再生に加えて、CGまで巻き戻る手の込みよう。オートセーブ等も整っていて、文句のつけようがない。

評価

評価 75点

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