暁の護衛

名作になりきれなかったゲーム。 　聞いたことのないブランドだよなぁと思ってたら、実はあかべぇそふとつぅの系列だそうです。 　ついでに暁WORKSもそうなんだとか。暁WORKSのゲームもそうですけど、今作「暁の護衛」も特にあかべぇっぽさは感じなかったですね。

　このゲームはまず絵がいいですね。よくあるタイプの絵といえばそれまでですが、それだけに外さないし、表情がよく描けてると思う。今後も活躍して欲しい絵師です。

　シナリオは……全体的にボリューム不足に感じました。実際には他のゲームと比べてボリュームが圧倒的に少ないというほどではないんですが、伏線をいくつか回収していなかったり、一波乱起きそうな雰囲気なのに何も起らなかったりするので、ルートごとにプレイ終了後消化不良な気分になります。 　多くのエロゲをプレイしてきた方なら「全エンド後にできるトゥルーエンドがあるだろう」と思うでしょうね。少なくとも俺はそう思いました。だってそうでもしないとシナリオが締まらないんですよ。

　システムは特に過不足のない普通のものですが、各ルート最後のエロシーンがAパートとBパートを選択する方式になっています。この手法は始めて見たかもしれない。

　基本的にはエロのシチュエーションが違うだけですが、その後にショートシナリオがあったりして、まぁ一応両方見る価値はあるかな、という感じですね。

　総合すると、シナリオに不満は残りますがかなり楽しめました。同じボディガードものである「恋する乙女と守護の楯」と比べるとせっかくの設定が生かせてないと感じざるを得ませんが、それでも十分及第点だと思います。

評価 90点

不満はあるが十分楽しめる作品。
続編に期待。