オーバーテクノロジーによって東京湾上空に浮遊する、日本が誇るエリート育成機関天稜国際学園。
この学園で毎年七夕に行われる星待ち祭りでは、学園の中でも取り分け優秀な者が特性に応じて配置される、知の塔・力の塔・運命の塔の3塔からそれぞれ織姫を1人ずつ選出。一般棟の彦星のハートを射止めたものが真の織姫となり、彦星と共に生徒会要職の座につける。
思いもよらぬことから彦星になってしまった主人公は、それぞれに思惑を持ったヒロインたちに追いかけまわされるハメに。
更に明かされる学園の謎。物語は世界を揺るがす大きな事件に発展していく。
攻略可能ヒロインが((1+2)*3)+1=13人とやたら多い。プレイ前は本当に全員が攻略対象なのか、気に入ったキャラが攻略対象外だったらどうしよう等といった心配をしていたが、杞憂に終わった。
だが、いざプレイしてみると逆にこの人数の多さがしんどかった。各塔の織姫と隠し(?)キャラがメインヒロイン、各塔の織姫の補佐役の星の巫女である2*3=6人はサブヒロイン扱いなので、サブヒロインのシナリオは薄めで物足りない。
織姫3人のシナリオでもかなり謎を残したまま終えるパターンもあり、結果的にサブもメインもやっていてなんだか消化不良気味。こんな調子なので最後に隠しキャラルートを終える時には完全に飽きている。絵がすごくいいだけに残念。逆に言えばそれだけとも言えるけど……
物語の進行は主人公が3塔に1週間ずつ通い、その後一般棟で1週間、そして星待ち祭の本祭となるのだけど、各ヒロインへの分岐が3塔を全て回ったあとになるため、共通ルートがやたら長くなる。これも全体に消化不良気味な印象を与える原因になっていると思う。
盛り上がりどころも少なく、最後にいきなり学園の謎を持ってこられても「あー、そうですかー」としか言えない。
更にトゥルーエンドともいえる隠しキャラ?の「くぅ」は、エロゲ界で散々使いまわされてきた正体不明の不思議ちゃん。いい加減だれてきているところにこれだから、途中で心折れてしまう人も多いのではないだろうか。
グラフィックにだけ点数をつけるなら90点は与えられる。それくらい良い。
ただ全部同じ人の絵に見えて、サブキャラ6人とその他は原画が違うらしい。好みの問題もあるのだろうけど、サブキャラの原画の人の方がずっと良いように感じる。これもちょっと残念なポイント。
特に前述の「くぅ」が一番残念な感じ。
特に不満はない。辞書機能みたいなのがついてたけど、別にいらないだろうと思った。
クイックロードボタンを押すと、クイックセーブされたデータが5つまでスクリーンショットで表示されるのは使いやすかったかな。
評価 60点